原動機付自転車 その57

佐々木メッキのひろしが 親父に内緒で
    奇妙なものが後輪にへばり付いた
自転車を自慢げに押してきた。
これって漕がなくてもなくても走るって言うのだ。

公害防止法の施行はまだで かなり人体に悪影響の
 シアンや強酸 強アルカリの薬剤なんかも垂れ流し
やがって工場も大きくなり 住まいも豪邸になって
昔の鼻たれ小僧が偉そうに肩で風切って
            俺たちを見下していた。
原動機付自転車 実用自転車(ママチャリ)より
 グンと丈夫で荷台も大きいし まだオート三輪
軽四もまだ ほとんど見ない。 
自転車が物資運びの主役であった。

初めは自転車のように漕ぐ そしてハンドルに
 エンジンを繋いで始動させるレバーがついてる。
漕がないで走るし坂道も軽快に登る ひろしが嫌がる
 のを半分脅して乗ったときの爽快感は 漕がないでも
走るもの乗った初めての経験である。

久しぶりに生田緑地の桝形山へ登った。奥まった
 朝の日差しを浴びて猫の餌狙いで狸の子供が
こちらを見ていた。 ここの猫は野生化して喧嘩なれ
 していて狸など無視だ。 瘦せ狸 夏が越せるか?







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