軍隊帰りの先生は  その35

前の小学校へ入学した。 多摩川の土手で雛壇に並んで
 写真を撮る。 その汚い児童らの着てるものが時代を
現していて まぁ学生服は稀で 絣のもんぺ姿などが
 標準で 先生も男はカーキ色の軍服の肩章を
剝ぎ取ったもので格差など欠片もない。 国民みな
 貧乏で写真屋のマグネシュームの焚くときだけ なに
を思い出したか顔が驚きに歪んだ。

軍隊帰りの先生は怖い。 言葉の注意より「ビンタ」来る
 廊下に正座 バケツを持って廊下に立たされる それに
授業中に白墨が飛ぶ 頭にくると黒板消しが飛んでくる。
 生徒も素早い動体視力 運動能力も今の子より なりは
小さいが スナップの効いた直球なみでも軽々と躱す。
 
それでも卒業式には「仰げば尊し。。」と唄う。

階下のTさん母子の冷戦は話し合いで終戦した。 親しく
 して貰ってるが私事には立ち入らない。 中の島にいて
どっちつかずで参った。 玄関がピンポーンて鳴って
 でっけー声で「こんにちわ~」滅茶明るい声で 
親子だから そう来るとは願っていたが 何だったのか?

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