空き地にトウモロコシ その２１

日の丸屋菓子店の路地のドン詰まりに
　住んでた水道屋が隣に進出してきた
ポツポツと家が建つと先ずは井戸を掘る
　あの辺は「河原のなになに」と屋号を
名乗る。　鉄管を2メトールも打ち込む
　と噴水のように噴き出す。

食うものは苦労だが水だけは甘露で無料
　何か取り柄が無けりゃなぁ～

水道屋の姉さんが　有刺鉄線越しにＫちゃん
　トウモロコシのタネ撒きなって　アルミの
カップに水浸しのタネをくれた。

やっぱしな～俺の予測通りだ。　あんな
　可憐な蓮華の群落を狸親父目が耕運機で
掘り起こしてゆく　仏前に供える花を
　如何してくれるんだよっと言ったら
狸の奥様が出てきて　畑でも庭でも咲いてる
　花は好きだけ採ってって言いやがる。

昨夜ベランダで一番蛙の声を聴く　田んぼに
　早く水を張れって　月もほぼ満月で4月14日
予測通りだ。