白と黒


黒髪の むすぼれたる 思ひをば とけてねた夜の 枕こそ ひとり寝る夜の 仇枕 
袖はかたしく つまじゃといふて ぐちな女子の心としらず しんとふけたる 鐘のこえ 
ゆうべのゆめの けささめて ゆかし 懐かし やるせなや 積もるとしらで つもる白雪

地唄の中で、最も愛されている曲の一つです。
恋しい人に捨てられた女の淋しさを舞います。
雪の降る夜、一人で過ごしながら、女は、黒髪をくしけずります。
そして、昔のことを思い出し、去っていった人のおもかげを求めても得られぬわびしさに、
そっと涙します。外には雪が、しんしんと降り積もります。

宇江佐真理 時代小説で本の題名は忘却したが 長唄地唄?か知らねど「黒髪」を唄う
ストーリーがあった。

偶然だがUkuleleの忘年会でUkuleleの弦を三味線に変調して この「黒髪」を唄って弾く
人がいた。

黒髪の黒と しんしんと降る白雪の白の色彩の情景が頭に浮かんで 情念の世界だと
また江戸時代にタイムスリップして遊んでいた。

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