桜の如くありたい

ひとつひとつ色が落ちて 景色から彩が失われ心も鬱になって行く
一雨ごとに冬を引き寄せて 黄色が赤に 黒々とした樹木が現れて
雨に濡れた落ち葉は 切れる直前の電球みたいに一瞬の光を輝かし
葉脈を毛細血管のように浮き上がらせて 朽ちてゆく 美しいが
悲しい 寂しい


人生という一幕を演じて 代わる役者は 静かに幕間に消える。
はらはらと落ちた桜の葉の見事さは 満開の花に劣らず 二度咲く

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