綿毛を飛ばさない


Dandelionは振り出しそうな空に


こんな田舎に来て俺の五感は冴える一方 さっき あの無人の家の大欅で
アマガエルちゃんが鳴いたし じっとりした風に空に 唾で濡らした
人差し指を立てて それから徐に腰を上げて 浄水場の配水池を目指す。
土手に並んだ無数のタンポポの綿毛は風があるのに飛ぶ気配もない。
そこで雨が近いから すっ飛んで俺の方が家に帰ってきた。

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