自転車

身を切る寒さに震えながらバスを待つ国道のバス停 眼鏡の隙間から冷たい風が
侵入して涙が滲む こんな日のUkuleleは休みたいものだが ほかに趣味を持たない
爺は重い腰を上げて馬込とかの東京のチベットのように 交通の便の悪い場所に
向かうのである。

Oは どこへでも自転車で来るが 最近バスの高齢者のパスを使い始めたせいか
今日は雪雲の下 ちゃんとバスで来ていた。

それが多摩川を越えた元住吉のKさんは この寒風のなか自転車で馬込まできた
先だっての駅で倒れた話は嘘のようで 無茶は命取りになると首を傾げた。

高齢者の自転車の事故は他人事ではない。

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