微妙

あの時の大水には　肝を冷やしたなと　一人が言うと　あとの三人も肯いた突然背中が水に漬かって　何が起こったか寝ぼけていたが　夜中の寝込みを襲われるなぞ　もう駄目かと観念したぜ。
なんとかやっと　元通りに寝るところも出来て　なにより寒い冬に間に合ってどうにか年を越せて　アルミ缶の値も高値とまりだし　なにも文句の付けようもないぜ。
それにしても　あのビルの高さを見ろよ。　あんなところに住む奴はどんな奴なのかな　俺達にゃ夢のようだが銭のかかる買い物で気の遠くなる長い長いローンを払い続けるなのだろうな。
ものは考えようだよなと言う奴がいて　聞いていると　俺たちや預金もなけりゃ借金もできね～し　家族もいね～の　無い無い尽くしだけど　家賃もね～し税金も払わね～　どっちが幸せか　微妙なところか知れね～なと。。。
多摩川の河原の住人たちの話しが聞こえてきた。